上海の悩み
経済成長著しい上海ですが、ここにきて高齢化社会という課題がクローズアップされてきました。
実は10年以上前から高齢化社会の到来は十分に予想されていたのですが、いよいよ待ったなしの状態になったようです。
これから第二子出産のために、高齢化出産のブームが起こったりするかもしれません。
実は10年以上前から高齢化社会の到来は十分に予想されていたのですが、いよいよ待ったなしの状態になったようです。
これから第二子出産のために、高齢化出産のブームが起こったりするかもしれません。
【日々是世界 国際情勢分析】一人っ子政策の中国 上海が第2子出産を奨励 2009.8.4 07:50 msn産経ニュースより
中国では約30年前から、人口抑制のために「一人っ子政策」が取られてきた。特例が適用される少数民族以外にも、夫婦が一人っ子同士の場合などは第2子の出産が制度上は認められていたが、最近、上海市の人口計画生育委員会が一歩踏み込み、第2子の出産を奨励する政策を打ち出した。
13億人の人口を抱える中国で、才能ある若者や農民工(出稼ぎ労働者)は上海を目指す。7月11日付のニュースサイト東方網によると、上海市の人口は2010年には1950万人を突破、20年には2300万人を超える見通しだ。それなのになぜ、人口増加を後押しするのか。
7月23日付の上海紙東方早報(電子版)によると、上海は今、「老齢化」に直面している。昨年、上海に戸籍を持つ市民のうち60歳以上の高齢者は300万人を超えた。これは戸籍人口の21・61%にのぼり、世界でもっとも高齢化が著しい日本やスイス(23~25%)に迫る勢いだ。
20年には500万人、人口比では約34%に膨らむといわれている。このまま推移すれば、やがて労働力不足、社会保障費の増加がのし掛かってくる。同委の謝玲麗主任は「高齢者の割合を減らし、将来の労働力不足を緩和することができるから、第2子の出産を促している」としている。
北京晨報(7月10日付、電子版)によると、一人っ子として育った夫婦は精神的、経済的圧力にさらされ、兄弟姉妹の必要性を感じているという。そして一人っ子政策の初期に生まれた子供たちが今、結婚適齢期を迎えている。
上海の第2子出産奨励策は、こうした一人っ子たちのニーズに合った動きにも映るが、中国の英字紙チャイナ・デーリー(7月28日付、電子版)は「上海の告知は間違った合図を送っている」と指摘する。
「高齢化には重大な関心を払うべきだが、本当の問題は適切な教育や医療を受けていない農村人口の超過である。無視していては悪循環が続く。人口問題への正しい取り組みは、より多くの物資・財源を地方の教育や医療に投入すること。健康でしっかりと教育された子供たちを育てることが奨励されるべき政策だ」(チャイナ・デーリー)
上海市の新政策は、一人っ子政策の陰りよりも、格差社会、行き届かない教育や医療といった根本的な問題を浮き彫りにした。
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